タイピスト! /2012年 フランス
田舎町から出てきたぶきっちょな女性ローズは念願かなって保険会社の秘書になるも失敗ばかり。唯一特技であるタイプライターの早打ちを上司ルイに見出され、二人三脚でタイピストの世界大会を目指す物語。
タイピストの世界大会と聞くと地味な感じますが、
映画ではタイプライターは 女性の社会進出の象徴 として描かれており、
大会優勝者は女性の憧れ、セレブリティな生活を約束されます。
ただローズ、名誉や女性の憧れが欲しいわけではありません。
ルイの特訓や周りの応援もあって、地方大会を勝ち進むようになりますが、
そのうちローズの心にも変化が訪れてーーー
マイフェアレディ のような恋愛要素あり、
(男性が好みの?女性にしようとするという意味で)
巨人の星 のようなスポ根要素あり、
(とくに大リーグ養成ギブス、タイピストVer にはツッコミたくなるw)
そしてプラダを着た悪魔 も、
(これは色々。ファッションだったり、主人公の心模様だったり)
そんな要素の詰まった映画。
若者がチャンスをつかんで・・・という映画が好きです。
まぁ、そういうストーリーと言ってしまった感もありますが、
やっぱり観ていて元気になるというか、
ポジティブ&ハッピー になれますよね。←なんかバカな子みたい。。
もちろん制作側もそのつもりで、
軽快なストーリー展開と、
くるくると変わる50年代ファッションで楽しませてくれます(笑
またタイプライター音と相まったBGMはテンポ良くテンションが上がり、
最後のシーン、静寂の中にタイプライターの音のみが響くシーンでは、
自分の鼓動が高鳴ってしまうくらい、意外にエキサイティング!
観ていてHappyになれる映画でした。
touching quotes
「アメリカ人にはビジネス、フランス人は愛を」
全仏大会優勝後、タイプライター会社の専属契約となったローズをルイは突き放し、
絶縁状態となる。
離れ離れのままシーンは世界大会へ。
大会を勝ち進み最後はアメリカとフランスの一騎打ち、
1秒間に何文字打てるかの戦いの中、
両者タイプライターのベルトが絡まりハラハラドキドキするんですよね。
絶縁状態ながらも会場に駆けつけたルイは、
ローズを見守りながらもタイプライターの改良案を思いつく。
終了後、ローズに駆け寄るルイ。
舞台上で口づけを交わす二人を背景に、ボブはアメリカの会社に改良案を売り込む。
なぜアメリカにフランスのアイデアを売るのか?という問いにボブは答える。
「アメリカ人にはビジネス、フランス人には愛を。」
愛こそすべてと言い切るフランス映画はやっぱりオシャレ。